こんにちは、渋谷のカフェバー「SPRING NOTE」でマスターをやっている大塚です。
お客様から「ウイスキーってソーダ以外だと何で割るのがおすすめですか?」と聞かれることがよくあります。
そんな時、密かにおすすめしているのが、実は「お茶割り」なんです。
紅茶やジャスミン茶、香ばしい麦茶など、ウイスキーとお茶は驚くほど相性が良く、互いの魅力を引き立ててくれます。
この記事では、お店でお出しする時の美味しい作り方はもちろん、名前の由来や「焼酎の緑茶ハイと何が違うの?」といった素朴な疑問にもお答えしていきます。
さらに、市販の「おーいお茶」で手軽に作る方法、体が温まるホットの楽しみ方、そして「ウイスキーのお茶割りって太るの?」という気になる点まで。
ウイスキーをお茶で割る楽しさの、その全てをお伝えしますね。
この記事を読み終える頃には、きっとあなたも試したくなっているはずです。
- ウィスキーとお茶がなぜ相性が良いのかという理由
- 基本のウィスキーお茶割りの美味しい作り方の手順
- 緑茶、紅茶、麦茶など様々なお茶との組み合わせ方
- 温かいホットカクテルの楽しみ方やアレンジ方法
基本的なウィスキーのお茶割りの魅力

- ウイスキーをお茶で割るという名前の由来
- ウイスキーは何で割ったらうまい?
- 緑茶ハイとウイスキー・焼酎の違い
- 基本的な緑茶ハイボールの作り方
- ウィスキーのお茶割りは太らない?
ウイスキーをお茶で割るという名前の由来

ウィスキーをお茶で割る飲み方は、今では多くの人に親しまれていますが、その名前の由来や歴史は意外と知られていないかもしれません。
そもそも「お茶割り」という言葉は、焼酎を緑茶やウーロン茶で割った飲み物を指すのが一般的でした。
特に居酒屋などで「お茶割り」や「緑茶ハイ」と注文すると、焼酎ベースのカクテルが出てくることが多いです。
しかし、ウィスキーのお茶割りが広く認知されるようになったのは、美味しい缶やペットボトルのウーロン茶が市場に流通し始めた1980年頃からと言われています。
手軽に質の良いお茶が手に入るようになったことで、ウィスキーの楽しみ方の一つとして、お茶で割るスタイルが徐々に広まっていきました。
このため、ウイスキーベースであっても、広い意味で「お茶割り」という名前で呼ばれるようになったのです。
現在では、使うお茶の種類も多様化し、緑茶やウーロン茶だけでなく、ほうじ茶やジャスミン茶などで割ったものも、まとめて「お茶割り」として楽しまれています。
ウイスキーは何で割ったらうまい?

ウイスキーは何で割ったらうまいのか、という問いに対して、お茶割りは非常におすすめできる答えの一つです。
ソーダや水で割るのが定番ですが、お茶で割ることでウイスキーの新たな魅力を発見できます。
その理由は、ウイスキーとお茶には多くの共通点があるからです。
どちらの飲み物も、その土地の水質が味わいを大きく左右する「水」へのこだわり、そして「製造する土地」の個性が色濃く反映されます。
また、単なる味だけでなく、繊細な香りを楽しむという点も共通しています。
例えば、ジャパニーズウイスキーが持つ繊細な風味は、日本の緑茶が持つ旨味成分と調和し、互いの良さを引き立て合います。
一方で、スモーキーなスコッチウイスキーを香ばしいほうじ茶で割ると、香りのレイヤーが生まれ、より複雑で奥行きのある味わいになります。
このように、ウイスキーとお茶はそれぞれが持つ個性を打ち消し合うことなく、見事に調和します。
ストレートやロックでは少し飲みにくいと感じるウイスキーでも、お茶で割ることで口当たりがマイルドになり、驚くほど飲みやすい一杯に仕上がるのです。

緑茶ハイとウイスキー・焼酎の違い

「緑茶ハイ」と聞くと、多くの方が焼酎を緑茶で割ったカクテルを思い浮かべるでしょう。
しかし、ベースとなるお酒をウイスキーに変えるだけで、その味わいは大きく異なります。
ここでは、ウイスキーベースと焼酎ベースの緑茶ハイの違いを解説します。
主な違いは、ベースとなる蒸留酒の原料と製造工程に由来する風味です。
項目 | 緑茶ハイ(ウイスキーベース) | 緑茶ハイ(焼酎ベース) |
---|---|---|
ベースの酒 | ウイスキー(大麦、ライ麦、とうもろこし等) | 焼酎(麦、芋、米、そば等) |
香り | 樽由来の甘く芳醇な香り、スモーキーな香り | 原料由来の香り、比較的ニュートラルでクリア |
味わい | モルトの甘みやコク、複雑で奥行きのある味わい | スッキリと軽快、キレのある味わい |
相性の良い食事 | 和食全般、出汁を使った料理、燻製など | 刺身、焼き魚、揚げ物など幅広い料理 |
焼酎で作る緑茶ハイは、緑茶の風味をストレートに感じられるスッキリとした味わいが特徴です。
一方、ウイスキーで作ると、ウイスキー自体が持つ麦の甘みや樽の香りが緑茶の旨味と融合し、より複雑でまろやかな一杯となります。
どちらが良いというわけではなく、その日の気分や合わせる食事によって選ぶのがおすすめです。

基本的な緑茶ハイボールの作り方

ここでご紹介する緑茶ハイボールとは、炭酸を使わずにウイスキーを緑茶で割る、シンプルで美味しいカクテルのことです。
美味しい緑茶ハイボールを作るためのポイントは、道具と材料をしっかりと冷やしておくことです。
準備するもの
- ウイスキー:30ml〜45ml(お好みの銘柄で)
- 冷たい緑茶:90ml〜150ml
- 氷:グラスにたっぷり
- グラス(タンブラーなど)
- マドラー
作り方の手順
- グラスとウイスキーを冷やす
グラスに氷をたっぷりと入れ、マドラーで数回かき混ぜてグラス自体を冷やします。一度溶けた水を捨てると、さらに味が薄まりにくくなります。 - ウイスキーを注ぐ
冷えたグラスにウイスキーを注ぎ、マドラーで軽く混ぜてウイスキーもしっかりと冷やします。このひと手間で、全体の温度が均一になります。 - 緑茶を注ぐ
氷に当てないように、グラスの縁からゆっくりと冷たい緑茶を注ぎ入れます。勢いよく注ぐと風味が損なわれる可能性があるため、優しく注ぐのがポイントです。 - 軽く混ぜて完成
マドラーをグラスの底まで一度差し込み、ゆっくりと持ち上げるように一度だけ混ぜます。混ぜすぎると氷が溶けすぎてしまうため、軽く混ぜる程度で十分です。
ウイスキーと緑茶の比率は、1対3から1対4が黄金比とされていますが、お好みで調整してください。
特に、クセの少ないブレンデッドウイスキーから試すと、バランスの良い味わいを楽しめます。
ウィスキーのお茶割りは太らない?

「ウィスキーのお茶割りは太らない」という情報を耳にすることがあるかもしれませんが、健康に関する情報ですので正確に理解することが重要です。
まず、ウイスキー自体についてですが、蒸留酒であるウイスキーは製造過程で糖質が取り除かれるため、糖質が非常に少ないお酒として知られています。
また、割材として使う無糖のお茶(緑茶、紅茶、麦茶など)にも、糖質はほとんど含まれていません。
このため、糖質制限を意識している方にとっては、ビールや日本酒、甘いカクテルなどに比べて選びやすい選択肢と言えるでしょう。
ただし、「太らない」と断定することはできません。
なぜなら、アルコール自体にカロリーがあるからです。
例えば、サントリーの公式サイトによると、ウイスキー(角瓶)30mlあたりのカロリーは約70kcalとされています。
お茶で割ってもこのカロリーが無くなるわけではないため、何杯も飲めば当然カロリーの摂取量は増えてしまいます。
結論として、ウィスキーのお茶割りは糖質が低い飲み物ですが、アルコール度数が高くカロリーは存在します。
飲み過ぎには注意し、適量を楽しむことが健康的なお酒との付き合い方です。
様々なウィスキーのお茶割りの楽しみ方

- 定番の紅茶割りもおすすめ
- 爽やかな香りのジャスミン茶割り
- 香ばしさが特徴の麦茶割り
- 市販のおーいお茶でも作れる?
- 体が温まるお茶割りホットの作り方
- 奥深いウィスキーのお茶割りの世界
定番の紅茶割りもおすすめ

緑茶割りだけでなく、ウィスキーの紅茶割りも非常に相性が良く、定番の楽しみ方の一つです。
特に紅茶文化が根付いているスコットランドのスコッチウイスキーと組み合わせることで、香りの素晴らしい相乗効果が生まれます。
紅茶の華やかな香りとウィスキーの芳醇な風味が合わさることで、フルーティーでエレガントな一杯が完成します。
おすすめは、ピート香やスモーキーさが控えめな、マイルドなタイプのスコッチやブレンデッドウイスキーです。
紅茶の繊細な香りを邪魔せず、互いの良さを引き立ててくれます。
作り方は緑茶割りと同様に、冷やした紅茶とウイスキーを氷の入ったグラスで混ぜるだけ。
レモンを少し絞ったり、ミルクを加えたりと、アレンジの幅が広いのも魅力です。
アイスティーだけでなく、ホットで楽しむのもおすすめです。
寒い日には、心も体も温まる優しい味わいのホットウイスキーティーを試してみてはいかがでしょうか。
爽やかな香りのジャスミン茶割り

いつもと違うお茶割りを試したい方には、ジャスミン茶割りがおすすめです。
ジャスミン茶特有の華やかでエキゾチックな香りが、ウイスキーの味わいに新たな一面を加えてくれます。
ジャスミン茶の爽やかな香りは、特にクセが少なく穏やかな味わいのブレンデッドウイスキーや、軽やかなグレーンウイスキーと相性が良いです。
ウイスキーが持つほのかな甘みとジャスミン茶のフローラルな香りが絶妙にマッチし、後味はすっきりと飲みやすいのが特徴です。
この組み合わせは、特に油分の多い中華料理やエスニック料理とのペアリングにぴったりです。
食事の味わいを引き立てつつ、口の中をさっぱりとさせてくれます。
作り方は他の冷たいお茶割りと同様ですが、ジャスミン茶の香りを最大限に活かすため、お茶は濃いめに淹れてからしっかり冷やしておくと良いでしょう。
香ばしさが特徴の麦茶割り

夏の定番である麦茶も、実はウィスキーの優れたパートナーになります。
麦茶の香ばしい風味とすっきりとした後味が、ウイスキーの個性を優しく包み込み、非常に飲みやすいカクテルに仕上がります。
麦茶割りの最大のメリットの一つは、ノンカフェインであることです。
カフェインを控えたい夜の時間帯でも、気にせずに楽しむことができます。
大麦を原料とする麦茶と、同じく麦を主原料とするウイスキーは、もともと親和性が高い組み合わせなのです。
味わいは非常にさっぱりとしており、ゴクゴクと飲めてしまう軽快さがあります。
和食から洋食まで幅広い料理に合わせやすく、日常の食中酒としても最適です。
作り方はとても簡単で、冷たい麦茶とウイスキーを混ぜるだけ。
シンプルながらも、ウイスキーの新たな可能性を感じさせてくれる組み合わせです。
市販のおーいお茶でも作れる?

「ウィスキーのお茶割りに興味はあるけれど、茶葉からお茶を淹れるのは少し面倒」と感じる方もいるでしょう。
結論から言うと、おーいお茶のような市販のペットボトル緑茶を使っても、美味しいお茶割りは十分に作れます。
市販のお茶を使う最大のメリットは、その手軽さです。
飲みたいと思った時に、冷蔵庫にある冷たいお茶とウイスキー、氷さえあればすぐに作ることができます。
ティーバッグや粉末タイプのお茶を利用するのも良い方法です。
もちろん、こだわって水出ししたお茶に比べると風味の繊細さは異なりますが、美味しく作るためのポイントはあります。
それは、ペットボトルのお茶もしっかりと冷蔵庫で冷やしておくこと、そして氷はすぐに溶けて味が薄まらないよう、なるべく大きめのものを使うことです。
手軽に楽しめる市販のお茶から始めてみて、もしさらに奥深い味わいを追求したくなったら、次は茶葉から淹れる方法に挑戦してみる、というステップを踏むのも良いでしょう。
体が温まるお茶割りホットの作り方

寒い季節や、少しリラックスしたい夜には、体が芯から温まるホットのウィスキーお茶割りがおすすめです。
温めることでウイスキーとお茶の香りがより一層引き立ち、心安らぐひとときを演出してくれます。
美味しく作るためのポイント
ホットカクテルを作る際は、事前にグラスをお湯で温めておくのが重要です。
これにより、飲み物が冷めにくくなり、最後まで温かい状態で楽しめます。
作り方の手順
- 耐熱グラスにお湯を注ぎ、グラス全体を温めてからお湯を捨てます。
- 温めたグラスにウイスキーを1/4〜1/3ほど注ぎます。
- その上から、温かいお茶(緑茶、ほうじ茶、紅茶など)をウイスキーの2〜3倍量、ゆっくりと注ぎ入れます。
- マドラーで軽く一度だけ混ぜれば完成です。
緑茶で作る場合は、少し高温で淹れて渋みを引き出すと、ウイスキーの甘みと良いコントラストが生まれます。
また、ほうじ茶の香ばしい香りや、紅茶の華やかな香りもホットにすることでより際立ちます。
お好みでハチミツやレモンスライスを加えるなど、自分だけのオリジナルホットカクテルを見つけるのも楽しいです。
奥深いウィスキーのお茶割りの世界

この記事でご紹介した、ウィスキーのお茶割りの魅力を最後にまとめます。
- ウィスキーのお茶割りはウイスキーをお茶で割る飲み方
- 緑茶や紅茶、ウーロン茶など使うお茶に定義はない
- ウイスキーとお茶は水と土地にこだわる共通点を持つ
- 相性が良く互いの香りや味わいを引き立て合う
- ストレートで飲みにくいウイスキーも飲みやすくなる
- 基本的な作り方は氷を入れたグラスで混ぜるだけ
- 美味しく作るコツは材料とグラスをよく冷やすこと
- ウイスキーとお茶の黄金比は1対3から4程度
- 日本の緑茶にはジャパニーズウイスキーが特におすすめ
- 紅茶割りにはピート香の少ないスコッチが合う
- ジャスミン茶や麦茶などでも美味しく作れる
- おーいお茶など市販のお茶でも手軽に楽しめる
- ホットで飲むと香りが引き立ち体が温まる
- 糖質は低いがアルコールのカロリーには注意が必要
- 和食をはじめ様々な料理とのペアリングも楽しめる
